三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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【感想】面白かった~また君と出会う未来のために~

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 今回は、『また君と出会う未来のために』について、感想を綴ります。

 

ちょっとした要約

  仙台の大学に通う爽太は、9歳のころに海で溺れて、目が覚めると2070年にタイムトラベルした経験がある。そこで出会った女性、五鈴を忘れらずにいた。アルバイト先の尾崎から紹介された和希に出会ったことで、爽太はもう一度タイムトラベルを、五鈴に会いに行く決意をします。そこから物語が加速していきます。

 

『SF』要素満載

  タイムトラベルが出てきますので、細々とした世界観としては、『SF』要素満載です。しかし、震災の話も出てきます。どこか現実的な内容にもなっているので、全くの別世界でのお話という印象ということもなく、「ちょっと不思議」な世界観という印象です。

 

切り離せない『死』

  物語の根幹にあるのは、『死』のように感じました。爽太が震災で両親を亡くし、親戚夫婦に引き取られます。そして、その夫婦も爽太と同い年の息子を亡くしています。将来、爽太が死を約束されているかのような暗示。『死』というものを強く感じました。
 誰にでも『死』は訪れるものだからこそ、約束された『死』に対しては、強烈な不安を感じるものです。作者の言いたいことは、「死」にあるのかなと思いました。

 

結末は曖昧

  何とも言えない終わり方です。爽太の『死』が約束されている状況での、物語の時間軸でいうと「現在」で終わります。爽太が確定しているであろう「行方不明」は、回避できるのか、分からないままです。
 決して、後味の良い終わり方では、ないですが、面白い終わり方です。回避できる未来か、できない未来かは、爽太と五鈴、和希にかかっています。個人的には、和希が一番責任重大のような気がしますが…。
 結局、結末は読み手が想像するしかないです。

 

最後に

  著者の阿部暁子先生は、「ストロボ・エッジ」、「アオハライド」の原作者です。また、「また君と出会う未来のために」は、『どこよりも遠い場所にいる君へ』の姉妹編の位置付けなので、こちらもチェックしてみてください。

 

 是非、皆さんも手にお取り下さい。

また君と出会う未来のために (集英社オレンジ文庫)

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