三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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考えること・学ぶこと~学問の発見~

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 今回は、『学問の発見』について、感想を綴ります。

 

偉大なる数学者

 

 著者の広中平祐先生は、特異点解消の研究で有名な方です。


広中 平祐(ひろなか へいすけ、1931年(昭和6年)4月9日 - )は日本の数学者。ハーバード大学名誉教授。京都大学数理解析研究所元所長。山口大学元学長。日本人で2人目のフィールズ賞受賞者である。専門は代数幾何学で、フィールズ賞受賞対象の研究は「標数0の体上の代数多様体特異点の解消および解析多様体特異点の解消」。日本学士院会員。

出典:広中平祐 - Wikipedia

 

キーワードは『抽象的』

  著者の生い立ちから特異点解消までの様々な出来事が綴られています。ブルーバックスでは珍しい、著者自身の半生記になっています。そういうわけで、数式は出てきません。この本のキーワードは、数学の醍醐味でもある『抽象的』という言葉に集約するのかなと感じます。
 『抽象的』に考える事=粘り強さが必要です。抽象的に考える事は、段々と次元を上げていく行為です。一次元、二次元、三次元と想像しやすいですが、問題は、四次元です。そもそも四次元ってなります。このようなそもそも想像すらつきにくい次元まで数式を適応させようと考えると、粘り強さが必要になる事が想像できます。
 広中先生が伝えたいことは、この『抽象的』=「粘り強さ」に集約するのかなと感じました。

 

分析方法

  物事に対しての分析方法として、「象徴的な分析」、「論理的な分析」、「極限分析」が紹介されています。それぞれの意味・定義は、本を読んでいただきたいので割愛します。 ここで言いたいのは、これらの分析の中でも「象徴的な分析」が(言葉は違うが)、様々なところで似たような意味で使用されていると感じた、ということです。
 例えば、AIです。まだまだAIは、技術・倫理的な問題点があります。今のままでは明らかに超えられない壁があります。その問題を解決するアプローチとして、「象徴的な分析」のニュアンスが似た考え方で解決しようと言っています。これは、私の印象なので、あしからず。
 結局、言いたいことは、問題へのアプローチとして「象徴的な分析」が使えるのではないのか?ということです。

 

『STEAM教育』

STEAM教育(スティームきょういく)とは、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育(ステムきょういく)」に、 Art(芸術)を加えて提唱された教育手法である。 STEAM教育は、STEMの4科目(科学、技術、工学、数学)を、関連する様々な教育分野に統合するという特徴を持つ。 STEAM教育の学習計画では、生徒児童の数学的、科学的な基礎を育成しながら、彼らが批判的に考え(批判的思考)、技術や工学を応用して、想像的・創造的なアプローチで、現実社会に存在する問題に取り組むように指導する。 またSTEAM教育では、STEM(ステム)にArt(芸術)が融合されているが、この具体的な手法としては、デザインの原則を活用したり、創造的な問題解決を奨励することなどが挙げられる。
 出典:STEAM教育 - Wikipedia


 近年、『STEAM教育』が注目されています。この教育で身につくのは、物事・事象に対して、それぞれの『本質』を見抜く力だと思います。この教育で培った慧眼と上記の『象徴的な分析』を兼ね備えた者は、おそらくどんな時代でも適応し、どんな分野でも結果を残すことができるのではないかと思います。
 この本を読んで、こんなことを感じました。

最後に

  一般人が理解できない次元まで考えることは、私のような凡人からすると雲の上での行為のように思います。数学の世界は、まさに雲の上の世界という認識です。あまりにも難しく感じることが多くて、どこから手をつけていいのか分からないイメージしかありません。(笑)
 工学を勉強している者からすると数学は、道具としての側面しか認識してなかったです。この本を読んだからというわけではないですが、数学らしい数学を学んでみたくなりました。

 

 是非、皆さんも手にお取り下さい。

 

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