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わかった!ような気がする~経済数学の直観的方法 マクロ経済学編~

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 今回は、ブルーバックスの『経済数学の直観的方法 マクロ経済学編』について、感想を綴ります。

 

はじめに

 著者は、長沼伸一郎さんです。『物理数学の直観的方法』で有名な方です。

 

1961年, 東京生まれ. 1979年, 早稲田高等学院卒業. 1983年, 早稲田大学理工学部応用物理学科(数理物理)卒業. 1985年, 同大学院中退. 1987年, 26才で著書「物理数学の直観的方法」の出版によって、理系世界に一躍名を知られる。
出典:「経済数学の直観的方法 マクロ経済学編」

 

こんな本です~「経済数学の直観的方法 マクロ経済学編」~

 初級編、中級編、上級編と分かれており、上級編に向けて読み進めていくうちに、高等数学がちらほらと顔を出してきます。経済の数学も理工数学と同じで『予測』が軸にあります。予測のツールとして微分積分解析力学があります。これを元にどのように経済学が発展してきたのかを分かりやすく説明しています。ここでは、少しだけご紹介します。

 

 以下、変遷図の簡略を記します。

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面白い考え方

 筆者の長沼さんが文中で興味深いことを言ってます。

 筆者は、その真の重要性はむしろ次の点にあると指摘したい。それは世界の経済戦争の本質が、かつては国内の製造業を強化してその競争力でライバル国を圧倒する、ということだったのに対し、現在では世界全体の資金の流れをうまく誘導して自国に流す、ということが主力になっているということである。

 

 日本の経済が滞り始めたのは、『動的均衡理論』が米国で提唱された時からだと言えます。米国などは新しい理論を受け入れ、経済活動に応用していきました。しかし、当時の日本経済を担う頭たちが、受け入れず、『ケインズ理論』をそのまま利用していたことです。

 

『動的均衡理論』と 『ケインズ理論

 こうして、本質的に違う二つ理論の対立が起きました。経済力のある多数の国が『動的均衡理論』を基に経済を動かし、一方で日本だけが『ケインズ理論』的な考え方で経済を動かしていきました。それは、膨大にあったリソースを垂れ流しても循環せず、ほんの少ししか手元には帰ってきません。それが、バブル崩壊してから10年の実態なのかもしれないと感じました。まぁ、これは個人的な意見ですけどね。

 

 経済学の本を読むのはこれが初めてでした。経済学って意外と面白いのかもしれないと思いました。しかも、理系視点からも書かれており、より面白さ倍増(笑)
 経済学ってマネーゲーム、儲ければ勝ちのイメージしかなかったです。しかし、理論を概要だけでも押えると印象が少し変わりました。まぁ、本質的なところは、リソースをどのようにしたら効率的に得られるか、と資本主義そのままですけどね。その為の学問って印象が強いです。

 

 結局、読書前と後では『経済学=資本主義』って印象は変わらないですね。経済学が資本主義以外の『何か』を数式で記述し、未来をより良くする別の主義を導き出してほしいものです。まぁ、仮に導き出したとしても、適切な言葉で説明できるだけの結果かは分かりませんが。

 

最後に

  最近の動向として、経済は転換期にあるように感じます。暗号通貨やブロックチェーン技術、その他、米中貿易摩擦…、資本主義がどうなるのか、しっかりと追っていきたいと思います。

 

 是非、皆さんも手にお取り下さい。

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