三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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終わり方が好き~さくら荘のペットな彼女10~

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 今回は、『さくら荘のペットな彼女10』について、感想を綴ります。(注意:ネタバレあり)
 さくら荘の10巻目です。最終巻です。

 

前回までのあらすじ

 空太とましろが結ばれ、水族館でデートをしていました。そこに後をつけてきた、栞奈と伊織に気付いた空太が、声を掛けました。慌てた栞奈がバランスを崩して倒れそうになったところを伊織がかばって、腕を骨折してしまいます。伊織と栞奈の関係が少し縮まります。そんな中、空太は龍之介と本格的にゲームを作ることを決意して、ゲームを制作する日々。

 

いきなりの展開

  いきなり、空太とましろの事後から物語は始まります。いや、ライトノベルでこんなにも露骨なのは、驚きました。初めて「ノルウェイの森」を読んだとき以来の衝撃です(笑)
 流石に、生々しい表現はないですけど、ライトノベルにしては、大胆だなと思いました。


 話は戻して、空太とましろが一線を越して、ましろが忙しくなり、デートが出来ない日が続きます。そんな中、龍之介が耳の痛い事を言います。

「神田は、自分の目標と、椎名……どちらが大切なんだ?」

 夢を実現させるために必要な事は、多い。それを何かと両立させるのは、厳しいと言っています。これって、普通の高校生の考えることじゃないですよね(笑)
 本気だからこそ、様々なリスクを回避する癖を身につけている龍之介は、すごいですね。そして、空太もその答えをしっかりと出しているところもすごいです。

 

お気に入りの場面

 美咲が空太に対して、問いかけた場面より

「こーはいくん、やりたいことは全部できたのか!」

 それに対して、空太は

「ただ、今の俺は、高校生活をやり直したいなんて、まったく思ってないんですよ。それよりも、もっと先まで早く行きたいって……気持ちが落ち着かないくらいです」

  前を向いている感じが好きです。何かに夢中だからこそ、言えてしまうのでしょうね。この過去に対して、未練がましく無いのが、高校生らしくもあり、印象的です。

 
 そして、最後の桜の下での場面より

ましろ
声をかけながら、真白に向き直る。
「ない?」
ましろも空太の方へ体を向けた。
「俺は、この四年間、ずっとましろのことが好きだった」

 夢を叶えるために、大学四年間をがむしゃらに走ってきたのだと伝わってきます。空太の想いがストレートに伝わってきて、好きです。

 

蛇足的な感想

 さくら荘のペットな彼女は、これが最終巻です。個人的には、ライトノベルの中で最も好きな作品です。終わり方がきれいです。まるで、少女漫画のようです。

 「さくら荘のペットな彼女」の好きなところは、さくら荘の面々が、成長しているところです。誰よりも「普通」だったはずの空太が、ましろと出会い、夢に向けて努力するところが眩しく感じます。様々な経験を経て、成長していく空太、特に挫折するところは、このさくら荘のペットな彼女の面白いところです。


 魔法や異世界は出てきませんが、毎巻ハラハラドキドキする「さくら荘のペットな彼女」。鴨志田先生の心情描写が上手く、空太の挫折したところがとても印象的です。特に、空太が初めて、自分の努力ではどうしようもないところで結果が決められてしまうところです。
 さくら荘のペットな彼女を読んでいると、空太のように真っ直ぐに頑張ってみようと思えてきます。まずは、やってみようと思わせてくれます。ほんとに(笑)


 そして、最後、空太とましろが結ばれてほんとに良かったです。

 

 是非、皆さんも手にお取り下さい。

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