三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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青春は爆発だ~さくら荘のペットな彼女4~

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 今回は、『さくら荘のペットな彼女4』について、感想を綴ります。(注意:ネタバレあり)
 さくら荘の4巻目です。

 

前回までのあらすじ

 二学期を向かえたさくら荘の面々に嵐が訪れました。「今すぐ、私と一緒にイギリスに帰ってください」と金髪美少女が現れたのです。イギリスでましろ当番だったリタがましろを向かえに来たのでした。当然、ましろは「帰らない」と言いました。空太は、ましろとリタの間を取り持つことで、リタがさくら荘で数日過ごすことになりました。同時に、文化祭の出し物「にゃぼろん」を製作することになり、タスクの山々をこなす日々を過ごします。

 ある日、空太は、リタに連れられて展覧会で一枚の絵画を見ます。神秘的な作品を前に、閉口しました。それがましろの作品でした。「ましろは、絵画の世界へ戻るべきだ」そう思いました。そして、リタの一方的なましろへの嫉妬から、文化祭の準備の手伝いを断ります。リタはましろと一緒にいた長い間、天才に追いつけない、挫折感を味わっていました。それの感情が爆発し、ましろを拒絶しました。

 戸惑いながらもましろは追いかけて、自分の気持ちをしっかり伝え、仲直りします。それから、リタの帰国日が来て、ましろは一緒に空港へ向かいます。空太は、焦った気持ちで追いかけ、ましろを全力で引き留めました。実際には、ましろは見送りだけで、事なきを得ました。

 

文化祭っていいもの

 文化祭5日目、さくら荘の面々は、睡眠時間を削り「にゃぼろん」を製作していました。理由は簡単です、ゲリラで「にゃぼろん」をやるためにです。生徒会で出し物として、通らず、ゲリラって、すごい実行力。そして、「にゃぼろん」は大成功しました。
 その後に36時間寝たってのは、笑いました。人間、「限界のその先に行く」と体力を回復するのに、一日半かかるんですね(笑)
 さくら荘の面々が、文化祭を楽しんでいる感じが伝わって来て、面白いです。ただ、面白いという裏側で、哀しい感じのお話もあるのですが…特に、仁と美咲…。 

 

しっかり青春を謳歌している

  「にゃぼろん」だけではなく、しっかりと青春を謳歌しています。空太は、七海のウェイトレス姿を見たり、ましろの看板娘姿を見たり、一緒に回ったりって感じで。何よりも、相変わらず、ましろと空太の掛け合い漫才が面白いです。

「どうかしたの?」
「とうかしてんのは、お前だ!」
「ひどいわ」
「なんで、生まれたままの姿で、猫の皮を被ってんだよ!」
「心配ないわ」
「なにが?どうして?」
「パンツははいている」

 これは、吹きました。相変わらず、ましろは異次元の住人ですね。でも、このやり取りの前に、ましろが空太を引き留める感じは、ましろを人間らしく感じました。普通の人の感覚を身に付けつつあるのかなと思います。段々とましろの感情的な行動が増えてきていますね。

 

お気に入りの場面

 ゲームクリエイターの藤沢和希と空太との会話より

「僕も含め、今、クリエイターという仕事についている全員に共通して言えることがひとつだけあります」
「それは?」
「途中でやめなかった……ということ。動機や経緯は違っても、その点だけは同じなんですよ」

 青春ライトノベルだけど、全然ライトじゃない感じが良いですよね。この熱い感じが「さくら荘」ならではです。ただイチャイチャする物語じゃないのが、面白いところです。継続の大切さって何もクリエイターだけではないので、ちょっとした自分への啓蒙になりました。

 

ましろの感情

  さくら荘に来て、ましろの生活の中心は、ずっと漫画だった。しかし、時間が経つにつれて、ましろの感情は、空太やさくら荘のことも考え始めます。漫画だけではなく、好きな人にお弁当を作りたくもなるし、文化祭だって一緒に回りたくもなる。普通の人のように普通のことをしたくなるもの。
 ましろの存在が、天才や異次元であると同時に「非常識」が一緒にあります。空太は、それに比べて、普通で、周りに触発されてやっと自分の夢に向けて走り出す存在。後者が一般的で、対照的に描かれている2人の距離間が段々とぎこちない感じになってきてますね。お互いがどうしたらいいのかと戸惑う感じは、初々しいですね。
 最初から噛み合っていない2人ですが、これからの距離間に注目ですね。

 

蛇足的な感想

 仁と美咲は、すごい展開になってますね。もう、美咲も大変ですよね。宇宙人だからこそ、なんで一緒に居られないのか分からない。ましろも美咲も「できる人」にとっては、凡人の選択なんて理解できないものです。まぁ、仁の選択が正解かどうかは分からないですけど、次巻が気になる終わり方ですね。

 
 是非、皆さんも手にお取り下さい。

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