三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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過去と現在~青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない~

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 今回は、『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』について、感想を綴ります。(注意:ネタバレあり)
 青春ブタ野郎シリーズの五巻目です。

 

前回までのあらすじ

 「思春期症候群」による麻衣とまどかの入れ替わりを解決する咲太。しかし、新たな問題が発生する。あろうことか翔子からの手紙が投函されていた。そこには、「会いたい」と記されていて、会いに行くが…。


物語は進行している

 今回の話は、妹のかえでが、外に出るために頑張る話です。しかし、「思春期症候群」を軸にした物語は進行しています。中学生、牧之原翔子は、病院で長期入院の予兆を示していたり、咲太とかえでの過去が分かったり…。咲太とお姉さん牧之原翔子との出会い話そして、本人が登場。この物語の面白いところは、キャラが着実に成長しているところです。いや、鴨志田作品全般に言えることかもしれませんが。

 

お気に入りの場面

「知ってますか?」
今日も、意味深に声をかけてきた彼女は、いつの間にか咲太の隣にいた。
三メートルほど離れた右隣。後ろには江の島が見えている。
七里ヶ浜って、本当は一里くらいしかないんですよ。それなのに、七里ヶ浜なのって、なんだかおかしいですよね」

  落ち込んでいるときに、この無駄な話されたら、好きになる(笑)
 この無駄な情報が何とも言えなく、良いです。というか、牧之原翔子の人の好さが出てますね。これは、好きになる(笑)
 畳み掛けて、次の場面が続く。

「わたしはね、咲太君。人生って、やさしくなるためにあるんだと思っています」
「…やさしく、なるため」
「……」
「昨日のわたしよりも、今日のわたしがちょっとだけやさしい人間であればいいなと思いながら生きています」
「……」

 この後、翔子に抱きしめられて、咲太は泣きます。もうこれは、惚れます。てか、惚れるしかない。弱っている時に、これは落ちますって。


 それはそうと、今回も朋絵が可愛いです。咲太にからかわれた時の、反応です。

「ほんと悩んでいるのに、先輩まじむかつく。ばりむか」
ふてくされた朋絵は、そっぽを向いてしまう。

 めちゃくちゃ可愛いと思いました。もう言うことないです(笑)

蛇足的な感想

 引きこもりのかえでが、外に出た時、咲太も泣いたのには、ウルっときました。記憶のない妹が頑張っている。その姿を見て、何も思わない兄はいませんよ。その頑張っていた「かえで」と「花楓」は、あるべき姿に戻り、咲太は、嬉しいような、哀しいような大泣きをします。何とも言えない感情に押し潰されずに済んだのは、「翔子」の存在があったからです。
 それにしても、「翔子」が現れるタイミングが良すぎです(笑)
 狙っていたかのような登場、そして、慰め。次の巻でこの本心・核心に迫るのでしょうね。楽しみです。

 

 

是非、皆さんも手にお取り下さい。

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