三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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小説、映画、マンガ…etcについて徒然なるままに感想を書いてます。

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感動と何か~この世界にiをこめて~

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 今回は、佐野徹夜の『この世界にiをこめて』について、感想を綴ります。


感動系ラノベ

 人生に悩んでいる小説家やその周囲の人の物語です。前作の『君は月夜に光り輝く』に続く、感動的な内容になっています。小説の帯には「感動が再びーー!」とあって、感動系ライトノベルかと思い購入しました。我ながら、単純な動機に呆れてしまいます。(苦笑)

 

 率直な感想として、読み終えて、感動しませんでした。

 

 いや、勘違いしてほしくないのは、感動はしなかったということで詰まらなかったということではないです。この物語は、読む人によって全然印象が変わると思います。感動というよりも考えさせられる物語だと感じました。

 

 近しい人が死んで、その現実から虚無感に支配されながら生活を過ごしていく染井は、過去志向の人、その目の前に現れた過去志向の真白。


虚数i」の意味

 ここで思い出してほしいのが虚数です。

 

 過去志向=虚数

 

 一般的に虚数は、「掛けると打ち消し合う」

 

 だから、染井と真白で過去志向を打ち消し合い、最後は現実志向になった。取り敢えず、言えること、過去志向と過去志向は掛けると現実志向になるということです。私が言いたいのは、決して未来志向にはならないということです。

 

 ですから、この染井と真白は結局のところ、次は現実志向の段階で悩み苦しむ未来があるということです。別に、『悩むこと』という意味では、未来志向も変わらないですが(笑)

 

 同じ時間を過ごすにしても未来のことで悩むのと現実のことで悩むのと過去のことで悩むのでは、色々と価値が違うということ。過去は、悔いたって戻れないしやり直しも効かない。現実は、目の前に迫っている・今しかできないことに対してしか効かないこと。未来は、未来に起こりうる全ての事象に基づいて行動して、対処すること。

 

 生きることがキツいなんて今の視点で見ている世界でしかない、未来からの視点で『今』を見たら結局は時間や環境が解決しているように見えなくもない、ってことです。


最後に

 感動はしなかったですけど、面白い物語です。スラスラと読める物語でした。佐野徹夜の別作品、『君は月夜に光り輝く』も感動系ライトノベルなので、前作を読んでからこちらを手に取るのが良いと思います。作風の好き嫌いが、ハッキリとする作家だと思います。

 

 是非、皆さんも手に取ってみて下さい。

 

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