三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

MENU

物語が面白い~絶園のテンペスト~

スポンサーリンク

 今回は、アニメ・マンガ『絶園のテンペスト』について、感想を綴ります。 (注意:ネタバレあり)

 

はじめに

 『絶園のテンペスト』は、城平京、左有秀、彩崎廉による日本の漫画作品です。アニメ展開もされてもいます。

 

絶園のテンペスト』は、城平京、左有秀、彩崎廉による日本の漫画作品。『月刊少年ガンガン』にて2009年8月号から2013年4月号まで本編を連載し、2013年5月号から11月号まで特別編が連載された。ジャンルはファンタジーだが、推理物の要素もある。
出典:絶園のテンペスト - Wikipedia

 

あらすじ

  魔法使いの姫君・鎖部葉風は、部下たちの計らいにより、無人島に置き去りにされてしまいます。そんな中、外との連絡を取るために、魔具(人形)を海に流す。それを拾った不破真広が、妹を殺害した犯人探索を魔法により行うため、葉風と魔具による通信の契約を交わす。真広の妹、愛花と付き合っていた滝川吉野は、愛花の墓前で謎の美女に襲われたところを真広に救われます。葉風、吉野、真広を中心に物語が進んでいきます。

 

テンペスト」とは似て非なるもの

  『絶園のテンペスト』は、喜劇「テンペスト」、悲劇「ハムレット」を下地にしたファンタジー漫画です。木と人類の対立が物語の軸になっています。同時に、愛花の存在が最後までちらついているところがSFちっくで凝っています。

 

 物語の進行が喜劇「テンペスト」と似ている部分がありますが、内容は全くの別ものです。また、吉野、真広、愛花の関係が、「ハムレット」と重なります。よって、「テンペスト」と「ハムレット」をミックスした内容となっています。

 

不破愛花という存在

  物語の根底には、不破愛花の存在があります。絶園の魔法使いとしての役割を果たすために生まれてきた愛花が、吉野、真広と出会います。そして、2人は葉風と出会う。人類がはじまりの樹との試練に向けるための、準備だったのです。

 

 ある意味、愛花の死は、必然でした。その必然に対して、真広が「不条理だ」ということことも、必然だった。そして、真広は、葉風と出会い、吉野も巻き込まれ、はじまりの樹に関わる。「愛花の死」があったからこそ、物語が進んでいったのです。

 

はじまりの樹

  「はじまりの樹」には、謎が多いです。捧げる供物「高度の文明の産物」が必要条件とされており、全てをリセットするとされています。世界の創造に関係していると物語では、出ていますが、矛盾しています。世界の創造に関わっているけど、捧げる供物が高度な文明の産物でないとダメ。

 

 自分が創造したモノを自分で消費しようとします。そんな創造神の暴走を人類が食い止める必要があります。はじまりの樹を倒して、これからは、人類だけで発展していくことを証明しなければならない。それが、はじまりの樹が設けた「人類への問い」だったのです。矛盾しているようで、していなかったのです。

 

 木に支配された世界は、一見すると平和といえます。しかし、それは、犯罪行為が行われたら、察知して木が牽制しているだけ。そこにある平和は木に対する絶対的な恐怖心からきていました。人類は、自分たちで律するのではなく、はじまりの樹によって律せられています。このままでは、偽りの平和の中で、人類が滅亡してしまうと、葉風、吉野、真広たちが立ち上がったのです。

 

 まとめると、はじまりの樹の役割は、木の理=人類が設けていない人知を超えたルールを人類が手を取り合って壊すことで、これから起きる(人間が関わる様々な問題)を乗り越えようとする姿勢を育むための前座的なイベントだということです。漫画では、そのように示されています。

 

最後に

  前半は、魔法使いと対立して、『人』と『人』の戦いです。しかし、後半になると、地球の危機を救うために『人』と『木』の対立に変わります。後半の展開は少しバタバタしている印象を受けますが、全体として、楽しめる物語です。

 

 『絶園のテンペスト』で一番おすすめなのは、漫画『10巻』です。はじまりの樹を倒した後の、世界が描かれています。吉野と葉風、真広と救った中学生…、など面白いです。こちらも是非、手に取ってみて下さい。

 

 是非、視聴してみて下さい。

 

こちらもおすすめ