三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

小説、映画、マンガ…etcについて徒然なるままに感想を書いてます。

これぞSFラブコメ~世界、それはすべて君のせい~

 ある日、大学の映画サークルで活動する貴希は、語学のクラスで一緒のお嬢様・村瀬真葉と言い合いになる。真葉の高飛車な態度が原因だった。教授の仲裁もあり、その場で収まる。

 それから数日後に真葉は、何事もなかったかのように貴希のもとに「サークルに参加させてほしい」と来る。どの面下げて来たんだよと、貴希は思う。しかし友人たちは、噂とかけ離れた真葉の優しい態度と才能溢れる自作の脚本もあって、歓迎的。

 結局、貴希が折れて、真葉を迎えいれて、真葉の脚本で映画を制作し始める。貴希は、撮影を追うごとに真葉の優しい態度に惚れていく。そして、告白する。しかし、物語はそんなうまくは出来ていなくて振られる。真葉が振ったのには理由があった。

 「私、実は平行世界から来ているんだ」みたいな感じで(笑)

 普通の人だったら、何をこの人はおっしゃっているのだろうか?とクエスチョンマークが数個は頭に浮かぶことだろう。衝撃の事実を告げられるも頭が理解する前に真葉は「もう滞在時間がないんです!」と自分の世界へと帰る。

 それから貴希は何度も頭の中で咀嚼して事実を受け入れたことだろう。大学を中退して理学系学部に入り直す。並行世界について研究し、もう一度真葉に会うんだ!!と物語は終幕。

 真葉の物語=映画の脚本

 なんともシンプルだけれども、それが良い。何よりも結末が良い、真葉は自分の世界に帰り、貴希と真葉は結ばれなかったところだ。

 

 何よりも、真葉の別れの手紙

 ねえ、一緒に見たストロベリームーンを覚えている?わたしもあなたも、きっと幸せになるんだよ。夏目漱石の言葉。”僕は死ぬまで進歩するつもりでいる。”これをわたしは実践して生きていくつもり。

 

 この言葉できっと、貴希は法学部を辞めて、理学系学部に入ることを決断したことだろう。

 

世界、それはすべて君のせい (集英社オレンジ文庫)

世界、それはすべて君のせい (集英社オレンジ文庫)