三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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小説、映画、マンガ…etcについて徒然なるままに感想を書いてます。

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初恋は特別なもの~初恋ロスタイム~

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 今回は、仁科裕貴の「初恋ロスタイム」について、感想を綴ります。

 

SFチックな物語

 私は共学出身です。男子校の雰囲気を知らないので、何とも言えないですが、大学で工学部に進学して、男子しかいない状況なので、ちょっとは学生生活を想像できます。しかし、これが高校で三年間続くと思うとちょっと辛い。(苦笑)

 

 ある日から、決まった時間に世界が静止する。厳密には、時間の経過が遅くなる。その静止した世界でヒロインと出会うことから物語が始まります。そして、二人は互いに、この現象について調べることにする。毎日、顔を合わせるうちに、ヒロインの秘密を知って、四苦八苦するって物語です。

 

 「時かけ」とは似て非なるものですが、時かけに似たドキドキ感があります。時間が静止するところは、SFチックで自分好みです。特に、自分と彼女以外は、世界が静止しているってロマンチックなところです(笑)

 

お気に入りの場面

 主人公が、女子との接点を求めて女子校へ侵入するのは、何ともいたたまれない。なによりも、言い訳が…

 「聞いてください! 僕は街を見回っていただけなんです!

 とっさに出た言い訳が素晴らしいぐらい男子高校生、女性にとっては、害でしかない言い訳だけど(苦笑)

  

 ”初恋”と言うだけあって、時音に対する主人公の初々しさが妙に心地よいです。

「……うん。それはもちろん知っているけど」

 嘘だった。知らなかった。

  アディショナルタイムのくだりで、知っていると強がる。女性の前で知らないものを知っていると言いたくなる気持ちが分からなくもないです。ましてや中学時代、模試の成績で一度も勝てなかった相手だし。

 

「……あのさ。ちょっと休憩しない?あそこにベンチがあるから」

「休憩?何で?」

「いや、もう結構歩き疲れてない?」

「嘘。もう疲れちゃったの?体力ないのね」

「ごめん。実は昨日、あんまり眠れなくて……」

「そんなのわたしだってそうよ!」

  こういうところはほっこりします。

 

最後に

 世界が静止している中、自分たちだけの時間だけ進行しているように体験するって、結局、時間は静止してないよなって思わなくもないです。

 

 疑問には、感じますが、難しいことは、考えない方がいいのかもしれません。量子世界が関わってきそうなので(笑)

 

 『初恋』ってタイトルは、この本以外にも多いですが、ロスタイムってタイトルが付いている本は、あまりないように思います。特に、物語の最後まで、タイトルの意味が分からないので、モヤモヤしながら読んでいました。意味が分かった瞬間、スッキリして良かったです。

 

 是非、皆さんも手にお取り下さい。

 

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