三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

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志賀直哉~小僧の神様、赤西蠣太、好人物の夫婦~

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 今回は、志賀直哉の『小僧の神様・城の崎にて』について、感想を綴ります。

 

初めて読んだ

 志賀直哉作品を読んだのは、高校か中学かの授業がきっかけだったと記憶しています。ちょっと、うろ覚えです。ちなみに、初めて読んだのは、『赤西蠣太』です。もちろん、新潮文庫小僧の神様・城の崎にて』には載っています。

  

 内容としては、醜男である赤西蠣太が仕事を辞めるきっかけとして美人に告白して振られ、そのことによるショックと恥ずかしさから仕事を辞めた、と周囲に思わせるように企む話です。面白いことにこの企みは上手くは事が運びません。赤西蠣太を中心とした物語です。

 

 『小僧の神様・城の崎にて』には、他にも面白い物語があります。『小僧の神様』は当然ですが、個人的には、『好人物の夫婦』が好きです。浮気癖がある夫の話ですが、会話が面白くておすすめです。

 

 

お気に入りの場面

 赤西蠣太最終段落より

最後に蠣太と小江との恋がどうなったかが書けるといいが、昔の事で今は調べられない。それはわからず了いである。

 

 この終わり方好きです(笑)

  結論が気になりますが、二人が結ばれた事は、それ程重要ではないと自分に言い聞かせました。この終わり方ちょっと卑怯ですよね。(苦笑)

 

 

 小僧の神様の終わり方も好きです(笑)

――とこう云う風に書こうと思った。然しそう書く事は小僧に対し少し残酷な気がして来た。それ故作者は前の所で擱筆する事にした。

 

 あえてこの段落は無くても締まりとしては、十分なのに最後に書くあたり、これも好きです。

 

 『好人物の夫婦』の細君が良人の旅行に反対しているところより

「貴方がそんな事をしないとはっきり云って下されば少し位淋しくてもこの間から旅行はしたがっていらしたんだから我慢してお留守しているんですけど」

きっとそんな事を仕ようと云うんじゃないよ。仕ないかも知れない。そんなら多分しない。なるべくそうする。――然し必ずしも仕なくないかも知れない

「それ御覧なさい。何云ってらっしゃるの。いやな方ね」

 

 いやいや、浮気をしないで欲しいって言われているんだから、嘘でもしないって言えばいいところをあえてこう返すところがまた、何とも言えないです。ちょっと、自分に自信がある感じが面白いです。こんな男になりたいものですね(笑)

 

最後に

 志賀直哉作品はどれも面白いです。短・中編が多く、難解な言葉もそれ程多くなく読みやすいです。『和解』なんて、ほとんど、自分のこと言ってるのだろうなと読み取れますし…

 

 

 ただ、喧嘩した理由がよく理解できなかったですが(笑)

 人それぞれ、色々と悩みを抱えているのかなぁ、と無理やり解釈しました。私の場合、喧嘩しても、潔く早く仲直りしようと思います。とてもじゃないが、身内と冷戦状態はキツイですよ。

 

是非、皆さんも手にお取り下さい。

小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)

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