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何でもアリ~すばらしい新世界~

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 今回は、「すばらしい新世界」について、感想を綴ります。

 

はじめに

 著者は、オルダス・ハクスリーです。

 

オルダス・レナード・ハクスリーは、イギリスの著作家。後にアメリカ合衆国に移住した。ヨーロッパにおいて著名な科学者を多数輩出したハクスリー家の一員で、祖父のトマス・ヘンリー・ハクスリーダーウィンの進化論を支持した有名な生物学者、父のレナード・ハクスリーは文芸雑誌を担当する文人であった。
出典:オルダス・ハクスリー - Wikipedia

 

ディストピア小説の古典的名作との出会い

 『素晴らしい新世界』はディストピア小説の古典的名作として有名です。私はディストピア小説を普段読みません。ですから、普通だったら出会わなかったことでしょう。しかし、ある本を読んで、『素晴らしい新世界』を知ったのです。

 

 ここで少し、タイトルについて話します。日本語では、『素晴らしい新世界』です。英語で「Breave New World」です。そう、このタイトルこそきっかけなのです(笑)

 

 このタイトルはシェイクスピアの『テンペスト』(読書済み)の超有名なフレーズからとられています。

 

 詳細は省きますが、『テンペスト』の中で、ミランダが物語終盤に放った言葉です。歓喜の意味を込めて、最大な賛辞として放たれた言葉の内の一つです。

 

 話を戻して、『テンペスト』を読みその注釈からこの本を知りました。「なんだ、注釈で知って読んだだけじゃん」と言われそうですが、この時初めて、読書をしていて書籍と書籍の繋がりを感じたのです。ですから、この本が読書の面白さを教えてくれたという意味で大切なのです。

 

 これが『素晴らしい新世界』との出会いです。

 

残酷な世界

 世界政府なるものが人間を工場で生産・管理(教育)している世界。そこで育てられた大人たちが形成している社会(階級社会)では、フリーセックスの奨励、政府公認でクスリが配給されている。そこで、工場生まれでない未開社会生まれのジョンが「こんな社会はおかしい」と唱え始めて…。

 

 倫理という言葉からは無縁の世界。一番、度肝を抜かれたのは、「マザー・グース」のもじりであまりにも下品な詩です。

 

 残酷なまでに汚い言葉のオンパレードです。

 

印象深い場面

 工場にて所長と見学中の生徒たちとの会話より所長の一言から

「それはそのとおり。しかし、歴史的事実というのはたいてい不快なものなのだよ」

 所長ひねくれ者(笑)

 

 レーニナのジョンへのアプローチが上手くいかなくて不満を爆発させたところから暴走気味にジョンに迫るところより数箇所

「わたしはあなたが欲しくてたまらなかったのよ。あなたもわたしが欲しかったのなら、どうして……?」

 

「抱いて。ぎゅっと抱いて、中毒するまで」

 

「失神するほどキスをして。しっかり抱いて、蕩けるまで」

 

 ここまでされてジョンは拒みます。女性にここまで迫られたら普通は落ちますよ。ジョンのNoとはっきり言えるところは意志の強さを感じました。このあとの一幕でジョンが「こんな社会はどうかしている」と大勢に向かって言うところからも意志の強さを感じます。

 

蛇足的な感想

 解説より

そこに描かれているのはフリーセックスと薬による現実逃避の世界であり、家族や家庭はタブー視され、宗教は「神聖さ」を奪われて、お祭り気分の儀式に堕しているのだから、当時としては禁書になるのはむしろ当然だったといえるだろう。

 

 そりゃ、禁書になりますよね…

 

 また、この本が刊行されたのが1932年で戦時中ってことで色々と著者の思いがこの本に込められているのかなって思いました。戦争するぐらいなら、いっそのこと、この『すばらしい新世界』のような何でもアリな世界がいい。そんな大それた事を考えてしまったのかもしれませんね。

 

 何よりもジョンが、「こんな社会はどうかしている」と大勢に向かって言うところなどは、当時の状況について、著者が「NO」と言いたかったのかなと感じました。「戦争なんてどうかしている」って感じで。

 

 是非、皆さんも手に取ってみて下さい。

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