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【感想】伊豆の踊子

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 今回は、『伊豆の踊子』について、感想を綴ります。

 

はじめに

 著者は、川端康成です。「古都」「雪国」で有名な方です。

 

川端 康成は、日本の小説家、文芸評論家。大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学の頂点に立つ作家の一人である。大阪府出身。東京帝国大学国文学科卒業。 大学時代に菊池寛に認められ文芸時評などで頭角を現した後、横光利一らと共に同人誌『文藝時代』を創刊。
出典:川端康成 - Wikipedia

 

伊豆の踊子』との出会い

 今回は、私にとって少し特別な本について書きます。ですから、この本との出会いからお話したいと思います。『伊豆の踊子』は、川端康成の超有名な作品です。日本人として初めてノーベル文学賞を受賞したので、一度は耳にしたことがある方も多いと思います。

 

 この当たり前の事実を知ったのが、中学3年生の時でした。知ったきっかけとしては、受験期に模試とテキストの問題で川端作品に触れたことです。川端康成に興味を持って、作品一覧を見たとき、「伊豆の踊子」と記憶しています。

 

 そして、当時の私は「伊豆の踊子?なんだそれは?」ってなりました。しかし、曲がりなりにも直観的に「これは面白いのではないのか」と思い、近所の書店にレッツゴーしました。

 

 書店で、伊豆の踊子を見つけて、パラパラとその場でめくり、数十ページだから立ち読みしてから買うか決めました。さっそく読むと、「あれ?」冒頭からスラスラ読めるぞと思い、数ページめくり、本を閉じました。その時「あ、これ面白い」、買ってから、家で落ち着いて読もうってなったのです。(笑)

 

 これが私と『伊豆の踊子』の出会いでした。
 

中3の私、夢中に読み耽る

 中3の受験期に、家に帰って、宿題をほっぽって読みました。家で、落ち着いて読んだせいか、時間がかからず読めました。そして、最初に思った事は、「踊り子可愛いな」でした(笑)

 

 初めての受験、様々な緊張感、勉強の疲れ…など、思春期特有の惚れやすい体質を患っていたこともあって、本気で踊り子に夢中になりました。

 

 現代にも踊り子っているのか、どこで会えるのか…など。

 

 ネットの力を使って、滅茶苦茶調べた記憶があります。思春期の『何か』に夢中になった時の底力って凄いですね。(苦笑)

 

 それから、何度か読み返した記憶があります。何度か読んでいる内に、最後の「私」がなぜ帰りの船の中で泣いたのか分からなくなりました。というのも、最初は、「私」が寂しさのあまり、泣いたのだろうと感じていました。しかし、読み返していく内に、「あれ?」ってなりました。寂しさというよりも、自分が東京に帰らないといけない「不甲斐なさ」、自分自身が既定路線から外れることができない悔しさなのかな?と思いました。

 

 結論から言って、どちらの感情も相まって泣いたのかなと思います。今から読み解くとですけどね。

 

お気に入りの場面

 ここで一つ言っておきたいことは、決して、年下好きってことではないということです。当時の私がグッときたということです。もちろん、今もグッときます。 

 

私が踊り子一行に追いついた場面 より

「学生さんがたくさん泳ぎに来るね」と踊り子が連れの女に言った。

「夏でしょう」と、私が振り向くと、踊り子はどぎまぎして、

「冬でも……」と、小声で答えたように思われた。

「冬でも?」

踊り子はやはり連れの女を見て笑った。

「冬でも泳げるんですか」と私がもう一度言うと、踊り子は赤くなって、非常にまじめな顔をしながら軽くうなずいた。

 

 はい、ここで惚れました(笑)

 こんな純粋な子は、現代にはいませんね。

 

ちょうどこの頃、「蛇にピアス」を映画で観たこともあって、異性に対する思いが180度変わったのをおぼえています。今から思い返すと、比較する対象がおかしいですが(笑)

 

 踊り子に読み聞かせをする場面、浴場の場面など、踊り子のあどけなさに私の心は射抜かれました。

 

 また、印象的な場面として、踊り子が接待することを知り、『私』が妙にそわそわするところです。気になる女性が他の人といると考えると、居ても立っても居られないって気持ちに共感しました。

 

蛇足的な感想

 最後、『私』が船で泣く描写は、綺麗に感じます。心情を理解する事は難しいですが、何だかやり切れない気持ちが伝わってきます。

 

 この作品だけに限った事ではないですが、川端康成の女性の描写はすごく魅惑的であり、中毒性があります。「雪国」などと比べると特にメッセージ性があるものではないですが、何度も読みたくなります。

 

 是非、皆さんも手に取ってみて下さい。

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