三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

三流大学、理系学生が読んだ書物を語る

小説、映画、マンガ…etcについて徒然なるままに感想を書いてます。

十年前の自分って?~拝啓、十年後の君へ。~

 今回は、天沢夏月先生の『拝啓、十年後の君へ。』について感想を綴ります。

 

 

 十年前の自分は、小学6年生のサッカーボールを追いかけることに夢中になっていました。ただ、ただボールを追いかけていました。この物語に出てくる桐原冬弥の気持ちにちょっと共感してしまいました。過去の自分を見ているように感じた。

 

 

 自分の場合は、高校に入ってすぐにサッカーをきっぱりとやめてしまいました。凄い才能がある人に嫉妬したわけではないけど、やめました。

 高校受験に失敗して、それでも偏差値を落としてサッカーが強い高校に行き、自分の理想的な環境とは滅茶苦茶かけ離れていました。理想と現実のギャップに打ちのめされたことを覚えています。

 

 

 めっちゃダサいことをしたと自分でも思います。まぁ、自分語りはこの辺で(笑)

 

 

 物語の内容で浅井千尋と矢神耀の恋模様には、ドキドキしました。

 初恋が実って良かったですね。

 

 

 まぁ、内容は青春小説の醍醐味をふんだんに盛り合わせたようなものでした。青春時代ってこんなに眩しいものだったかと思うってしまうほどに心を揺さぶられました。

 我ながら単純な心理をしていると思います。

 純粋に楽しめる内容でした。

 

 

 

 

 追記(2018/5/某日)

 

 

 十年後の自分に宛てた手紙って、中学生か小学生の時だかに二十歳の自分へって形で書いた気がします。

 ほとんど覚えていませんが(苦笑)

 ただ、当時、何を書けば良いのか分からなく戸惑ったことを覚えています。

 

 

 要は、子供の時に、描いていた十年後ってその時の視点から見てたことなので、そこまで振り返る事に意味はないのかなと思ってしまいます。

 個人的には、一ヵ月後の自分ぐらいが丁度いいと思います。

 この一ヵ月後への自分に宛てた手紙を繰り返す方が、自己成長につながる気がします。

 それを小学生、中学生で身に付けたら無敵なきがします。

 小学生、中学生で目的に対して、改善と修正力を身に付けてたら凄くないですか?(笑)

 

 

 

 まぁ、この手のものは、学校側が結局『イベント』的な意味しか持たせてないのでしょうけどね(苦笑)

 

 

 話は戻して、『拝啓、十年後の君へ。』はとても楽しめました。

 各登場人物たちが十年前を振り返って、心情が動く様子は、面白いです。

えっ、枕って生き物なの?~生物学者山田博士の聖域~

 今回は、松尾佑一先生の『生物学者山田博士の聖域』について、感想を綴ります。

 

 

 例えば、知人の結婚式で隣席の人が、枕に向かって「どうだい、楽しんでいるかい」なんて言っていたら何を感じるだろうか?

 

 つい先ほどまでは、お互いの名前について軽く花を咲かせていた相手が、バックから枕を取り出してだ。

 もちろん、アブナイ人のレッテル貼り、関わらないようにするだろう。そして、綺麗さっぱりと記憶から消去する。

 

 最初の出会い方は、一つでも間違ったら、初対面で終わり、次に会う機会は一生来ない。

 

 しかし、奇跡的にも鈴木沙夜梨と山田博士は、再び会う約束をして、順調に距離を縮めていきます。山田博士は、生物学者であり、童〇である。いつもツルム同僚の仲間たちも同じような連中ばかり。そこで、鈴木氏と山田氏の仲を良く思わない、悪友たち。

 

 初デートにて、悪友たちに邪魔される。しかし、ふたりはプリキュア無事に恋人同士になる。そんな、ふたり+枕の物語です。

 

 

 この本を電車で読んでいたが、思わず吹き出してしまった場面があります。

 披露宴を終えて、山田氏が連絡先を交換したことがあやふやなまま別れてしまい、酒に酔っていた、その時メールの着信を確認した場面、

FROM:北条君 

TO:山田博士

 前略。大変エロティックなDVDを入手しました。こいつはモノホンです。真田宅にて本日上映会を行います。午後十時に万難を排して集合されたし。かしこ。

 

「いらねぇよ!」

僕は携帯に向かって怒鳴った。直後に別のメールが届いた。

 

FROM:Sayori.suzuki@xxx 

TO:山田博士

  鈴木です。今日は有難うございました。楽しかったです。

 

 僕はガッツポーズをして、その場でピョンと飛び跳ねた。 

 

 不意打ち過ぎて、笑ってしまった。悪友たちが個性豊か過ぎ。おまけに、出会い系で待ち合わせ場所に柴犬を連れていき、待っていると北条君がコンビニから裾の短いスーツで現れて、同じ『詩織』を待つ場面も笑ってしまう。

 

 

 読んでいて、SFちっくなところもあったりと、森見登美彦先生に作風が似ていると思いました。現役の研究者が書いた小説ということもあって、生物に関するネタが散りばめられていて、それも楽しさを際立たせています。続編があるみたいだから、絶対に読む(笑)

 あと、二、三冊は出てほしいな……

 

生物学者山田博士の聖域<生物学者山田博士> (角川文庫)
 

 

 

 追記(2018/5/某日)

 

 

 続編、『生物学者山田博士の奇跡』読みました。

 めちゃくちゃ笑いました。(笑)

 

 

 一番楽しめるのは、癖のある人が次から次へと出てくるところです。

 ほんとにいそうな人物ばかりです。

 バカなことやってるなと思いますが、面白いです。

 ブラックユーモアのような下品さを感じない所も楽しめる要素なのかと思います。

 

 

 森見登美彦先生が好きな人はきっと、好きになると思います。

 この『生物学者山田博士シリーズ』、もっと続くことを願っています。

 是非、皆さんも読んでみてください。

 

 

声が聞きたくて~君の色に耳をすまして~

 今回は、小川晴央先生の『君の色に耳をすまして』について、感想を綴ります。

 

 

 毎日、講義を終えて、サークルに精を出すわけでもなく、バイトが忙しいと言うでもなく、何か没頭している趣味があるわけでもない。つまり、時間を持て余している学生がいる。そこに、先輩の紹介で、ある女子大生と出会う。彼女は声を出せない。筆談で自己紹介されたことに、驚きもするが、不思議と違和感を感じない。

 

 

 普段、声の色から感情や嘘をイヤというほど見える。そんなうんざりしていた時、川澄真冬に課題の映像制作を手伝いたいと提案される。彼女からは透明な色が出ていた。渋々と、制作の協力を了解する。時間を共にすればするほど、彼女へ惹かれていく。

 透明な色の秘密は過去に、姉が亡くなったことと関係していた事を知る。そして、その姉のことでひと悶着して、喧嘩別れする。しかし、最後は、結ばれてハッピーエンド。

 

 

 この本を読んで思ったことは、川澄真冬が可愛いことは当然として、我妻先輩のキャラがどうしようもなく、愛おしいということです。

 

 

 いや、同性が好きということではないですからね。

 

 

 主人公の杉野誠一とは、対照的な性格で、合コンでは、自ら嫌われに行く無鉄砲さでいて、何か制作をやる時は、頼りがいのある兄貴的人物。そして、『僕と彼女の繋がり』を紡ぐ糸の役割。我妻先輩なくして出会いはなかった。大学を中退して、音信不通の後輩に、突然、『父親の会社のPRを作るから、手伝え』とのメールを送る。

 テキトーな性格でもあるけれども、こんな先輩がいたら、それはそれで楽しい学生時代を過ごせるように思う…

 と言っても、何度も振り回されたくないですけど。(笑)

 

 

 

 追記(2018/5/某日)

 

 

 大学が舞台の物語って、メディアワークス文庫では、マイノリティーですよね。

 だからこそ、大学時代に読むと楽しめますよ。

 大学生は是非、読んでみてください。

 

 

 それはそうと、我妻先輩って結局良い人ですよね。

 周りを巻き込むタイプの人って一緒にいて楽しいですよね。

 もちろん、毎回巻き込まれていると大変ですが…

 

 

 ただ、巻き込まれないよりも、巻き込まれた方が、楽しいと思ってしまうのが私なので、我妻先輩って良い人だと思うのですがね。(笑)

 

 

 意外と大学での先輩って結構、付き合いがあるものですよね。

 サークルだけの付き合いだけでなく、就活や研究室(理系だけかもしれないですが)で結構お世話になるものです。

 

 

 先輩との付き合い、大事にしようと改めて思う一冊になりました。

初恋は特別なもの~初恋ロスタイム~

 本当に最近は、ライトノベルばかり読んでいる気がします。今回は、仁科裕貴先生の「初恋ロスタイム」について少し感想を綴ります。

 

 

 私は共学出身です。男子校の雰囲気を知らないので、何とも言えないですが、大学で工学部に進学して、男子しかいない状況なので、ちょっとは学生生活を想像できます。

 しかし、これが高校で三年間続くと思うとちょっと辛い。(苦笑)

 

 

 ある日から、決まった時間に世界が静止する。厳密には、時間の経過が遅くなる。その静止した世界でヒロインと出会う。二人は互いに、この現象について調べることにする。毎日、顔を合わせるうちに、ヒロインの秘密を知って、四苦八苦する。

 

 主人公が、女子との接点を求めて女子校へ侵入するのは、何ともいたたまれない。なによりも、言い訳が…

 「聞いてください! 僕は街を見回っていただけなんです!

 とっさに出た言い訳が素晴らしいぐらい男子高校生、女性にとっては、害でしかない言い訳だけど(苦笑)

  

 ”初恋”と言うだけあって、時音に対する主人公の初々しさが妙に心地よいです。

「……うん。それはもちろん知っているけど」

 嘘だった。知らなかった。

  アディショナルタイムのくだりで、知っていると強がる。女性の前で知らないものを知っていると言いたくなる気持ちが分からなくもないです。ましてや中学時代、模試の成績で一度も勝てなかった相手だし。

 

 

 結局、私は、この忙しい日常に癒しを求めているのかもしれないです。とにかく、ヒロインとのイチャつき具合が微笑ましい……

「……あのさ。ちょっと休憩しない?あそこにベンチがあるから」

「休憩?何で?」

「いや、もう結構歩き疲れてない?」

「嘘。もう疲れちゃったの?体力ないのね」

「ごめん。実は昨日、あんまり眠れなくて……」

「そんなのわたしだってそうよ!」

  こう言うところはほっこりとします。

 

 

 ああ、こんな会話できる彼女を高校生の時に……(笑)

 

 

 

 

 追記(2018/5/某日)

 

 

 エントリ読み返すと、ライトノベルを読むことが増えたなと実感しました。

 大学入って、周りがオタクばかりと結構、影響を受けるものですね。

 

 

 この『初恋ロスタイム』って、SFちっくなところが良いですよ。

 自分と彼女以外は、世界が静止しているってロマンチックなところ(笑)

 

 

 ただ、世界が静止している中、自分たちだけの時間だけ進行しているように体験するって、結局、時間は静止してないよなって思わなくもないです…

 

 

 難しいことは、考えないようにしましょうか。

 量子世界が関わってきそうなので(笑)

 

 

 それはそうと、『初恋』にあやかって、最近読んだ本があります。

 

mottobungaku.hatenadiary.jp

 

 やっぱり、『初恋』に関する物語って、面白いですよね。

 男の性か、初恋ってある意味『パワーワード』な気がします。

 特に語るエピソードはないですが(笑)

青春を謳歌するものたちはまぶしい~小説の神様~

 相沢沙呼先生による青春小説「小説の神様」の感想を綴ります。

 

 

 物語は、中学生でプロの作家としてデビューした高校生が創作できなくなった今日この頃、ふとしたことで同い年の人気作家で隣の席の女の子と共著することになる。共に抱えている問題を補いつつ、成長する物語です。

 

 

 最近、妙に青春小説を読みたくなり、ふらっと書店に行き、タイトルに惹かれて即買いをしました。

 

 

 青春時代とは、色々なことに対して敏感だったり、ナーバスだったりします。ちょっとしたことで喜んだり、悲しんだりもします。ましてや、他者からの評価は一番敏感になっているものだ。身だしなみに気を遣ったり、中二病チックな思考に傾倒したりだってします。

 

 

 これらは青春時代でしか味わうことの出来ない、とても貴重な体験であると最近つくづく思います。それが後に、黒歴史と言われるイタイものでもです。ある日、主人公は、ネットで自分の作品のレビューを見て、メンタルをズタボロにされます。

 残念ながら、私の場合、自分の名前やらなんやらをネットでサーチかけても、何も出てこないので共感出来ないです。しかし、青春時代特有の精神的な危うさには、共感じみたものを感じました。

 

 

 それにしても、この手の作品のヒロインはとても可愛いく映るものですね。毎回、ヒロインに恋い焦がれてしまう自分に嫌気がする。

 

はっとした小余綾は、僕から慌てて額を離すと、紅潮した顔を背けた。

「い、いいから、早く 部屋に入れてよ。風邪をひいたら、どう責任をとるつもりなの」

  まったく、最高に萌えたぜ。危うく、ツンとデレの割合が妙に心地よくて詩凪に惚れてしまうところだった(笑)

  

  しかし、最後の最後でやられてしまった…

彼女は、ほんの少し、呆れたような顔を見せた。

「まったく……。ほら、行くわよ」

ぐい、と手首を掴まれて、強引に立ち上がらされる。僕は思わずふらついてしまった。くすくすと、どこか高慢に笑いながら、彼女は僕の身体を引っ張って行く。

  ちょっと強引なところは、草食系男子にはグッと来てしまいます。

 

 

 明日も、青春小説を求めて書店にでも行こうかな……

 

 

小説の神様 (講談社タイガ)

小説の神様 (講談社タイガ)

 

 

 

 追記(2018/5/某日)

 

 

 私は、ブログに青春小説ばかり感想を書いています。

 青春小説は、誰でもとっつきやすく、すらすらと読めます。

 ですので、たまたまブログを読んだ方でも楽しめるかなと思って綴っています。

 

 

 …ほんとは、青春小説が好きなだけですけどね(笑)

 

 

 最近、エントリを読み返していますが、読書の偏りが酷いですね。

 あと、『私』と『僕』で一人称がバラバラだったり……

 

 

 とりあえず、一人称は『私』で統一しようと思います。(笑)