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声が聞きたくて~君の色に耳をすまして~

 毎日、講義を終えて、サークルに精を出すわけでもなく、バイトが忙しいと言うでもなく、何か没頭している趣味があるわけでもない。つまり、時間を持て余している学生がいる。そこに、先輩の紹介で、ある女子大生と出会う。彼女は声を出せない。筆談で自己紹介されたことに、驚きもするが、不思議と違和感を感じない。

 普段、声の色から感情や嘘をイヤというほど見える。そんなうんざりしていた時、川澄真冬に課題の映像制作を手伝いたいと提案される。彼女からは透明な色が出ていた。渋々と、制作の協力を了解する。時間を共にすればするほど、彼女へ惹かれていく。

 透明な色の秘密は過去に、姉が亡くなったことと関係していた事を知る。そして、その姉のことでひと悶着して、喧嘩別れする。しかし、最後は、結ばれてハッピーエンド。

 

 この本を読んで思ったことは、川澄真冬が可愛いことは当然として、我妻先輩のキャラがどうしようもなく、愛おしいということだ。

 別に、同性が好きということではない。主人公の杉野誠一とは、対照的な性格で、合コンでは、自ら嫌われに行く無鉄砲さでいて、何か制作をやる時は、頼りがいのある兄貴的人物。そして、『僕と彼女の繋がり』を紡ぐ糸の役割。我妻先輩なくして出会いはなかった。大学を中退して、音信不通の後輩に、突然、『父親の会社のPRを作るから、手伝え』とのメールを送る。

 テキトーな性格でもあるけれども、こんな先輩がいたら、それはそれで楽しい学生時代を過ごせるように思う…

 と言っても、何度も振り回されたくないけれど。

 

 

初恋は特別なもの~初恋ロスタイム~

 本当に最近は、ライトノベルばかり読んでいる気がする。今回は、仁科裕貴先生の「初恋ロスタイム」について少し感想を。

 

 私は共学出身である。男子校の雰囲気を知らないので、何とも言えないが、大学で工学部に進学して、男子しかいない状況なので、ちょっとは学生生活を想像できるが

これが高校で三年間続くと思うとちょっと辛い。

 

 ある日から、決まった時間に世界が静止する。厳密には、時間の経過が遅くなる。その静止した世界でヒロインと出会う。二人は互いに、この現象について調べることにする。毎日、顔を合わせるうちに、ヒロインの秘密を知って、四苦八苦する。

 

 主人公が、女子との接点を求めて女子校へ侵入するのは、何ともいたたまれない。なによりも、言い訳が…

 「聞いてください! 僕は街を見回っていただけなんです!

 とっさに出た言い訳が素晴らしいぐらい男子高校生、女性にとっては、害でしかない言い訳だけど(苦笑)

  

 ”初恋”と言うだけあって、時音に対する主人公の初々しさが妙に心地よい。

「……うん。それはもちろん知っているけど」

 嘘だった。知らなかった。

  アディショナルタイムのくだりで、知っていると強がる。女性の前で知らないものを知っていると言いたくなる気持ちが分からなくもない。ましてや中学時代、模試の成績で一度も勝てなかった相手だ。

 

 結局、私は、この忙しい日常に癒しを求めているのかもしれない。とにかく、ヒロインとのイチャつき具合が微笑ましい。

「……あのさ。ちょっと休憩しない?あそこにベンチがあるから」

「休憩?何で?」

「いや、もう結構歩き疲れてない?」

「嘘。もう疲れちゃったの?体力ないのね」

「ごめん。実は昨日、あんまり眠れなくて……」

「そんなのわたしだってそうよ!」

  こう言うところはほっこりとする。

 

 ああ、こんな会話できる彼女を高校生の時に……(笑)

 

 

 

青春を謳歌するものたちはまぶしい~小説の神様~

 相沢沙呼先生による青春小説「小説の神様」の感想を少々綴る。

 

 物語は、中学生でプロの作家としてデビューした高校生が創作できなくなった今日この頃、ふとしたことで同い年の人気作家で隣の席の女の子と共著することになる。共に抱えている問題を補いつつ、成長する物語。

 

 最近、妙に青春小説を読みたくなり、ふらっと書店に行き、タイトルに惹かれて即買いをした。

 

 青春時代とは、色々なことに対して敏感だったり、ナーバスだったりする。ちょっとしたことで喜んだり、悲しんだりもする。ましてや、他者からの評価は一番敏感になっているものだ。身だしなみに気を遣ったり、中二病チックな思考に傾倒したりだってする。

 

 これらは青春時代でしか味わうことの出来ない、とても貴重な体験であると最近つくづく思う。それが後に、黒歴史と言われるイタイものでもだ。ある日、主人公は、ネットで自分の作品のレビューを見て、メンタルをズタボロにされる。

 残念ながら、私の場合、自分の名前やらなんやらをネットでサーチかけても、何も出てこないので共感出来ない。しかし、青春時代特有の精神的な危うさには、共感じみたものを感じた。

 

 それにしても、この手の作品のヒロインはとても可愛いく映るものだ。毎回、ヒロインに恋い焦がれてしまう自分に嫌気がする。

 

はっとした小余綾は、僕から慌てて額を離すと、紅潮した顔を背けた。

「い、いいから、早く 部屋に入れてよ。風邪をひいたら、どう責任をとるつもりなの」

  まったく、最高に萌えたぜ。危うく、ツンとデレの割合が妙に心地よくて詩凪に惚れてしまうところだった(笑)

  

  しかし、最後の最後でやられてしまった…

彼女は、ほんの少し、呆れたような顔を見せた。

「まったく……。ほら、行くわよ」

ぐい、と手首を掴まれて、強引に立ち上がらされる。僕は思わずふらついてしまった。くすくすと、どこか高慢に笑いながら、彼女は僕の身体を引っ張って行く。

  ちょっと強引なところは、草食系男子にはグッと来てしまう。

 

 

 明日も、青春小説を求めて書店にでも行こうかな……

 

 

小説の神様 (講談社タイガ)

小説の神様 (講談社タイガ)

 

 

悲劇の名作~ロミオとジュリエット~

 「ロミオとジュリエットちくま文庫松尾和子訳、個人的には松尾和子さんの訳が一番読みやすく感じる。他の方の訳はどうも読みにくい(笑)

 テンペストちくま文庫で読んだし…

 

 

 さて、ロミオには嫉妬してしまう、後を追って自殺してくる女性がいるとは。なんと愛されていることか。しかし、誓いを立てたのに結ばれない、しかも人を殺めてしまったロミオ、その上にジュリエットの偽訃報。心情を察すると、奇行(恋敵を討つ)に同情しなくもない。

 

 が、計2人も殺めてしまうのはいただけない(笑)

 

 とりあえず、誓いを立てたすぐに、地位や名誉なんておっぽり出して、駆け落ちすれば良かったのに…決断力がないな。

 ロミオはまだまだお子ちゃま?最初に好きだ好きだ言っていたロザライン、彼女へのアプローチでうまくいかないことで泣くほど好きだったりと、子供ぽい性格の印象を受けた。

 本気で恋をする(相思相愛)と盲目になり、思考が幼くなるものなのか?

 このかた21年、振られてばかりで分からない(笑)

 

 シェイクスピア作品はこれで、テンペストマクベスリア王ハムレット、オセロと読んできて、6作品目になるが、見事に悲劇ばかりで読書に偏りがある。次は、ベニスの商人じゃじゃ馬ならしあたりを読もう(計画)。

せーので~君の名は。~

 最近は、専門書を読む傍ら、行き詰まったら気分転換にライトノベルばかり読んでいる気がする。その中でも、一番話題になっているであろうこの作品。

 映画のノベライズということもあってか、書店には、目立つ位置に置かれていた。新海誠の最新作と言うだけで買ったが、とても楽しめた。

 

 「夢のような話」だと思った。終わり方がバットエンドでもハッピーエンドでもないように感じる。結末がどうであれ、ヒロインの三葉が兎に角可愛い。また、お互いの禁足事項なるものは年相応らしくて笑ってしまう。

 

三葉は自分の頭にくるり組紐を回す。カチューシャのように縦に巻いて、左耳の上でちょうちょ結びにする。

「どうかな?」頬を染めて、上目遣いで俺に訊く。組紐がリボンのように、ボブの頭で跳ねている。

  可愛いらしさが溢れ出ている。これは、好きになる。

 

 

 青春の甘酸っぱさを存分に味わったところで、また勉強を再開しようと思う。

 

 

 

何かを感じた~愛の渦~

 久しぶりに映画をレンタルしました。「愛の渦」、「重力ピエロ」、「アヒルと鴨のコインロッカー」この三作品を借りて、ビール片手に観ました。

 愛の渦を観ていて感じたことがあったのですが、まぁ、単純に言うとエロいな~、でも人間のドロドロした部分もあったな~と言う感じです。

 途中でカップルが参戦するのですが、あのカップルが登場したときには笑ってしまいました。あのカップルの印象が強烈過ぎです。ニートが女子大生とは別の女性との最中、女子大生と目が合うのですが、その時の女子大生の表情が……

 はい、可愛いかったです

 あの表情されたら惚れますよ。自分がニートだったら同じ様に絶対、連絡先を死守していたでしょうね。最後にカフェでのやり取りでの女子大生が言った「あそこにいた自分は自分じゃない」発言には、純粋に「あ~こういう感じの人いる」と呟いてました。何よりも普通にこの後講義あるのかよって突っ込みもいれてしまった(笑)

 最後の最後に女子大生のキャンパス内での表情、結局、気持ちの切り替えはできていないところがしっくりときました。

 

 重力ピエロについては、妙にリアルな内容だったなと思いました。現実にはあってほしくないと思います。いや、あってはならないものですよね……

 一番印象深かった場面は、父親が兄弟に対して何か隠し事をしていないか問いただした場面、弟が父親と同じ癖で顔に手を当てるところです。「遺伝か環境か」こればかりは、本当に難しい問題ですよね。個人としては遺伝か環境かというよりもどちらも影響するものだと思いますけど…。

 

 アヒルと鴨のコインロッカーは、今までに二、三回観たのですが、観た度に「風に吹かれて」を口ずさんでしまいます。すぐ影響されてしまうのは悪い癖ですね(笑)

 

 取り敢えず、まだ原作を読んでいないから読もう……

会社とは何ぞや~ちょっと今から仕事やめてくる~

 この本を読み、ブラック企業をザックリと理解した。

 兎に角、会社の上司と先輩のクズっぷりがすごい。いつも怒鳴る勢いでしか会話出来ない上司、後輩の営業に横槍を入れる先輩、こんな人たちと同じ空間にいたら、誰だって精神がおかしくなると思った(笑)

 

 どうしたら、このような性格に難がある人たちが生産されてしまうのか、と思う。何と、悍ましいことか……。

 

 

 主人公がきっぱりと会社を辞める宣言をするところは読んでいて、自分のフラストレーションが清算されるようで、すがすがしい気分になった。勇気ある撤退は決してカッコ悪くはない。自分を守るための、一つの手段だと改めて実感した。

 

 中学・高校の友人たちは、就活が終わり、無事に内定を貰ったと言っていたが、自分は一体何をしているのだろうか、自分だけ取り残されたように感じることが最近ある。

 今の状況や環境は自己責任なのに…

 自分にもこの主人公のように、環境・状況を変える時が来たのかなと、沸々と感じる、今日この頃。

 

 

 久しぶりの読書に刺激を受けた休日。残りの休日、人生の意義とは何かと考えてみるのも良いかも…